パイオニア S-180A ウーファーのウレタンエッジをDIY交換する
思い起こせば30年前、中3のときに親に買い与えられたスピーカー、パイオニア S-180A を、ふと思い立って押し入れから発掘し、再び自室で使い始めたのが約1年半前。
その音質を極めて明瞭に覚えていること自体に自分自身が驚いた。
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思い起こせば30年前、中3のときに親に買い与えられたスピーカー、パイオニア S-180A を、ふと思い立って押し入れから発掘し、再び自室で使い始めたのが約1年半前。
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前回までの確認事項としては、
・Perfumeで比べる限り、iPod との音質の違いは全くわからない。
・wav でも mp3 でも、ほぼ違いはわからない。
ということだった。
ただし、ここまでは、cowon ユーザー自慢のイコライザ機能 JetEffect を使用しない状態での話。
今回は、その JetEffect をいぢってみます。
JetEffect というのは、cowon の音楽プレーヤー最大の売りであるイコライザ機能で、その詳しい内容は以下、マニュアルの(あまりに簡単な)解説より引用してみましょう。
EQ Filter : 各バンドの周波数や幅を多様にコントロールできる高級設定機能
(要するに5バンドのイコライザ。いぢくりたい周波数帯域は自由に割り当てられるので、確かに「多様」だけれども、実際には正直使いづらい)
BBE : サウンドをより鮮明に表現する高音質音場効果
(要するにデータの圧縮によって減衰する高域をブーストしたり、デコードの際に生じる音域ごとの時間差を修正したりする技術らしい。http://buffalo-kokuyo.jp/special/bbe/ )
Mach3Bass : 超低域を強調するブースター
(そのまんまです)
3D Surround : 空間感を生かす立体音響
(正体不明だが効果大。詳しくは後述)
MP Enhance : 損失した音の部分を補う機能
(もちろん「圧縮により」損失した……の意味だろう。この全くやる気のないマニュアルには苦笑するしかない。BBEとの違いはよくわかりません)
Stereo Enhance : ステレオサウンドをより豊かにする音場効果を実現
(要するに、いわゆるステレオ・エンハンサーでしょう)
Reverb : 臨場感をプラスする残響効果
(リバーブです。使うわけなし)
以上、これらの組み合わせで39のプリセットがデフォルトで設定されていて、うち4つは自分でそれぞれをいぢくって作るユーザープリセット。
前にも書いたとおり、イコライジングというのは所詮イコライジングであって、音質そのものが変わるわけではない。
気休めに過ぎないだろう。
と考えていた。
いぢくってみるまでは。
ところが、実際にいぢってみると……
おおお、これは楽しいかも!
ってなってしまった。
なるほど、cowon ユーザーが JetEffect にハマるのもわかる気がする。
ネット上には、ユーザーが考えた JetEffect の設定例がたくさん公開されている。
確かに、ピュアオーディオの世界でこういうことすんのは邪道に違いない。
しかし、DAP なら、これは大いにアリなのだということがよくわかった。
それは、高級フレンチとファストフードでは食い方が違うのと同じだ。
マヨネーズでも塩コショウでも何でも好きにぶっかければいいんである。
そして、高級フレンチを頻繁に食ってる人だって、ファストフードはファストフードでやっぱり好きだったりもするのだ。
BBE と MP Enhance は、どういう仕組みかはわからんが、とにかくマヨネーズと同じ。かけたもん勝ち。
お手軽すぎて気持ち悪いが、分離がよくなり、音像の輪郭がくっきりする。
EQ Filter は上述のとおり使いづらいし、アルバムごと、下手すりゃ曲ごとにいぢくりたいポイントは変わるわけで、実際問題使いようがない。
超低域ブースターである Mach3Bass も、個人的には用なし。クラブ気分に浸りたい、とか、そういう特殊な用途にしか必要ないと思われる。
Reverb は言わずもがな。こんなもん使ってどうする。
さて、問題は、Stereo Enhance と 3D Surround。
この2つがとにかく面白い。
Stereo Enhance はいわゆるステレオ・エンハンサーであると思われ、ステレオ信号をLとRではなく、M(Mid = L+R)と S(Side = L, R)の2つの信号で扱い、そのS成分をコントロールすることで左右の広がりを制御し、音像を最配置する。……とにわかに勉強した。なるほど。
3D Surround は正体不明なんだけれども、聴いた感じ、この Stereo Enhance をさらに下品にした感じで、えげつないほど音像が変わる。
こっちがあれば、Stereo Enhance は必要ないかも。
わかりやすく言うと、音場が左右真横方向にぎゅいーんと引っ張られたように広がる。
ノーマルでは両こめかみの間くらいに広がっていたステレオ感が、完全に両耳の真横あたりまで、扇子をめいっぱい広げたように広がる。
結果どうなるかというと、例えば Perfume の3人で言うなら、脳天のてっぺんにかしゆか、そのちょっと右、脳天とこめかみの間くらいにあーちゃんのコーラス、逆サイ対称の位置にのっち(っちゅうか、Perfume って全部かしゆかに聴こえることが多い気がするけど……)、っていう感じの配置だったのが、完全にセンターかしゆか、ライトあーちゃん、レフトのっち、と3人の間がくっきり空いてしまったりするんである。
ハモリはハモリらしく響かせるために、ある程度配置を重ねてパンニングしてるはずなんだけれども、それを、3人バラバラに引き離してしまうのだ。
これはイコライジングと言うより、ほとんどリミックスに近い。
邪道だ。
あまりに邪道だ。
しかし、結果、楽しい。
ソースを選ぶのではないか、Perfume だから面白いだけじゃないか、とも思ったんだけれども、意外とそうでもない。
憂歌団でも楽しい。
センターのボーカルがちょっと引っ込んだ感じにはなるけれども、勘太郎のギターと木村のギターが左右に引っ張られて浮き出る形になり、結果的に音場の立体感が大幅にアップしたような錯覚にとらわれる。
3D Surround と謳う所以であろう。
もちろん、ダメになってしまうソースもある。
だから、常時同じセッティングでよいわけではない。
まだそれほどいぢってないのだけれども、とりあえずユーザープリセットでは1つだけ、この3D Surround を思いっ切りぶっかけたセッティングを作った。
正直、あとはプリセットを適当に選ぶだけで十分であるように思われる。
そして、それだけでも、iPod や walkman ではなく、この cowon を選ぶ理由には十分なり得るという気がする。
JetEffect は、邪道で下品だが、確かに魅力的な機能だ。
その後、いろいろネットでの評判をチェックしてたら、「素の音なら walkman」という意見がわりと多い様子。
しかし、前にも書いたように、この価格帯のデジタル・オーディオで、素の音の違いなど、ほとんど無視出来る程度でしかないのではないかと想像される。
もちろん、近頃はピュアオーディオの世界でも、iPod や walkman をソースにして何十万クラスのスピーカーを鳴らすというのもあるみたいだから、そういうレベルで扱うのであれば話は別だけれども、大半のユーザーにとって DAP はファストフード、B級グルメでよいはず。
それならば、よく効く調味料が揃っている方が有利だ。
結論。
JetEffect はとても楽しい。
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昨日の続き。
wav じゃなくて flac ならば、多少はファイルが小さくなる。
と言ってもやっぱりアルバム1枚400MB位にはなってしまう。
16GBのmicroSDHC には40枚くらいしか収まらない。
やはり、たくさん放り込もうと思ったら、mp3 とかに圧縮するしかないのかもしれん。
しかし、PCオーディオ用のファイルをそのままほいほいとコピーして使えるのが便利!って思って cowon にしたのに、いちいち mp3 に変換しなきゃならないのは、本来の目的を完全に見失ってしまっている。
うーむ……。
そこで、とりあえず、wav と mp3 でどれくらい音が違うものなのか、まずは聴き比べてみることにした。
リファレンス・ソースには、Perfume の『GAME』 を選択。
これはオーディオのリファレンス・ソースとしてはかなり不適切なチョイスだとは思うけれども、ついでに息子の iPod touch とも音質比べをしようと思ったので、そっちにも既に入っているソースということで選んだ。
まずは J3 に『GAME』を wav と mp3 の両方でぶち込み聴き比べ。
うーん、ほとんど、っちゅうか、全然違いがわからん(笑)。
やっぱり Perfume みたいなのは、何で聴いてもおんなじか。
続いて息子の iPod で聴く。
…………。
やっぱり同じ(笑)。
ちなみに、公平を期すために、もちろんイヤホンは同じもので比べている。
SONY の MDR-EX500SL をもともと持っていたので、cowon の付属イヤホンは開封もしていない。
やはり Perfume で聞き比べるのは不適切であったに違いない。
次はジャンルを変えて、上原ひろみ『Beyond Standard』で wav と mp3 を比べることに。
これは多少違いがわかる。
神経を集中してじっくり聴いていると、やはり wav の方が太く柔らかい印象。
ベースの太さなどに違いが出る。
が、これも、よほど静かな環境で集中して聴かないと判別できない程度の違いでしかない。
出先で、とか、歩きながら、とか、電車の中で、とか、J3 を使う環境を考慮すれば、無視していい。
もっとアコースティックなサウンドとかでも比べるべきだったかもしれないけれども、もうこの時点で、結論が出た。
結局、DAPにハイファイは求めていないのだ。
いい音で聴きたかったら、部屋で、HD650 やスタックスで聴くんである。
cowon は mp3 で十分だ。
確かにいちいち変換するのは面倒だけど、wav でアルバムごとぽんぽん放り込むのはどう考えても容量的に無理がある。
かと言って曲単位で選んで入れるのももっと面倒くさい。
ならば、もういっそ暇に任せて少しずつお気に入りのアルバムを mp3 に変換し、16GB分のフェイバリット集を作っていけばいいじゃないか。
それもまた楽しい作業じゃないか。
最終的な構想としては、PCのハードディスク内に、16GBまたは32GB分の音源集を2~3個、テーマ別に作り、それをそっくりそのまま microSDHC にコピーする。
そうすれば、いずれかがいずれかのバックアップにもなる。
飽きてきたり、新しいものと入れ替えたりしたくなったら、PCの方で作り替えていって、microSD にコピーしなおせばいい。
一時的に持ち歩きたい音源は、J3 の内蔵メモリにいったん入れてもいいだろう。
よし。
これでいく。
そう決めたら、音源集作りが楽しく思えてきた。
ちなみに、ここまでの音質チェックは、cowon ユーザー自慢のイコライザ機能、JetEffect 未使用の状態で行なっている。
ちらっと覗いてみたところ、あまりに複雑そうなので、後回しにした。
次はこの JetEffect をいぢってみます。
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J3 のカスタマーレビューなどを読んでいると、その音の良さを讃えるものがとても多い。
曰く、iPod や walkman にはもう戻れない……云々。
しかし、冷静に考えて、この程度の価格帯のデジタル製品でそこまでいうほどの音の違いがそうそう簡単に実現するとも思えない。
むしろ、付属のイヤホンの性能による違いがほとんど全てではないかと思われる。(実際、付属のイヤホンを称揚するレビューも多い)
また、J3には、JetEffect という自慢のイコライジング機能があって、とにかくこれがすごい、徹底的に自分好みの音が作れる……とするレビューが山ほどある。
しかし、イコライジングはやはりイコライジングであって、それ以上でもそれ以下でもなく、素の音の「質」そのものが変わるわけではない。
所詮は気休めに過ぎないだろう。
……というぐらいの予測は購入前に立っていて、だから、音質にはそれほど期待していたわけではない。
と言うか、そもそも DAP にハイファイを求めるのはお門違いだろう。
cowon に惹かれたのは、あくまでも micro SDHC スロット搭載、wav、flac 対応という使い勝手と、ルックスの良さだ。
さて、ではいよいよ音を鳴らしてみる。
PCオーディオの音源に使用しているハードディスクから microSDHC 16GB へwav ファイルをコピー。
内蔵メモリは4GBと貧弱なモデルを買ったので、そっちは音楽には使わないことにした。
そっちには写真や youtube 等から落とした動画などを入れていくことにする。
で、microSDHC に音楽ファイルをコピーし始めてすぐに気づいた。
16GB なんて一瞬で満タンじゃん!
自分のイメージとしては、microSDHC を2~3枚用意して、よく聴くものを適当にピックアップしてテーマ別に2~3パターンの音源集を作っておき、気分に合わせてそれらを抜き差しして使用……という感じだった。
でも、冷静に計算してみると、wav だとアルバム1枚が600~700MBはある。
600で計算しても、16GBではアルバム26枚しか収まらない!
しまった。
そんな計算すらせずに買ってしまった。
なんか、ハードディスクのファイルを次々ぽんぽんとドラッグ&ドロップでコピーしまくってほいほい持ち出すっちゅう、そんな気軽なイメージしかなかった……。
microSDHC は、いまどきだと 16GB で 1400円くらいから、倍の32GBで2200円くらいから見つかる。
しかし、32GBでも結局はアルバム50枚程度。
よほど厳選しないとメモリ2~3枚には収まらないし、そんなに頻繁に抜き差しするのも面倒だ。
て言うか、そもそも、厳選するのが面倒で、ライブラリーの全部とは言わないものの、その大半をメモリに分散して持ち歩けるっていうのが醍醐味だと思って、そういう感じをイメージしてたのに……。
うーむ……。
これを解決するには……
(つづく)
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PCオーディオでは、CDex でCDからリッピングして wav か flac で外付けHDにファイルを保存、foobar2000 で再生している。
再生するときに、foobar 2000 でジャケット画像なんかを表示できる機能があることを知らないまましばらく使ってたんだけども、最近になってやり方を覚えた。
どうも自分には、とりあえず音がちゃんと出たらそれで満足してしまって、それ以上の探究心がストップしてしまう傾向がある。
おっさんになって余計そうなってきてるかもしれん。
foobar2000 にはおそらく他にも優秀な機能が備わっていたり追加できたりするんだろうから、少しずつ勉強したいと思う。
ただ、ジャケット画像は、CDex では iTunes みたく自動取得してくれるわけではないので、自分でネットで拾ってこなくてはならない。
面倒といえば面倒この上ないけれども、その日再生したアルバムの画像が未取得だったら、検索して拾ってきてファイルを貼り付ける、というくり返しでぼちぼち集めることにした。
それもまた一興。
やっぱり再生中にジャケ画像があるのはちょっと気分がいい。
やり方は至極簡単で、拾ってきた画像に、front とか cover とか、裏面だったら back とかのファイル名をつけて、アルバムと同じフォルダに放り込むだけ。
そして、そのやり方はそのまま cowon J3 にファイルを移しても通用することがわかった。
J3 の場合は、ファイル名「cover」をジャケ画像として認識するので、拾ってきた画像は最初から cover で全て統一しておくことに。
あとはアルバムフォルダごと、microSDHC にコピーして J3 に突っ込むだけ。
これが J3 のスロット。
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通勤時間5分で外回りがあるわけでもなく、電車に乗ることもほとんどない。
家でも職場でも常に目の前にPCがある。
家には2セットのオーディオがあり、勤務中は音楽を聞きながら働けるような仕事ではない。
従って、そもそもDAP、いわゆるデジタル・オーディオ・プレイヤーなぞは必要ない。
iPad も iPhone も iPod も、日常なーんにも必要ない。
15年くらい前まではマックユーザーだったんだけれども、最後にPower Mac(!)を手放して以来、考えてみれば Apple製品は何も買ったことがない。
周りがこれだけ Apple だらけになっていて、高校生でも普通に iPhone 持ってるところまでくると、へそ曲がりとしては、もうこのまま Apple とは無縁で行ってみようという気になってきた。
スティーブ・ジョブズは嫌いじゃないんだけど。
息子は iPod touch でアプリやら動画やらダウンロードしまくってるけど。
それで、必要は全くないんだけど、買うならこれだろうと前から気になっていた cowon のDAPが、自分の中でアンチ Apple(という主義では全然ないんだけど)のシンボルのように思えてきた。
おれ? iPod じゃなくて cowon なんだよねー、的な。
そしてついついうっかり買ってしまった。
cowon J3 。
今年は旅行や出張が多そうだしな……。
あれば重宝するよな……。
そう自分に言い聞かせた。
発売が2010年の5月なので、もうすぐ2年になる。
型落ち寸前と言ってよかろう。
その分もうかなり値崩れしている。
cowon 信奉者の一部からは「神機」とすら言われたらしいこの J3。
最大の利点は、microSDスロットを搭載しているところ。
そして、wav や flac をそのまま読み込めるところ。
つまり、PCオーディオでストックしいるデータを、ドラッグ&ドロップでそのままホイホイと microSD にコピーしてスロットに突っ込めば、いつでも持ち出しが自由自在。
拡張も無限。
下手にモデルチェンジされても困るから、今は逆に買い時ではないかと判断(と言うか自分に対して言い訳)した。
どうせmicorSD でどんどん継ぎ足していくんだから、内蔵メモリは大きいのは必要ないと判断し、最も小さい4GBのモデルを購入。
やはりみんな同じ事を考えるのか、4GBのモデルは在庫も尽き気味のようで、ネットで探して扱ってるところを1軒だけ見つけた。
16GBの microSDHC 付属で14,800円というセット。
近所には扱っている店もなく、届くまで実物を見たことがなかったんだけれども、噂に違わずルックスはなかなかよい。
薄い。軽い。
初めてDAPを所有したおっさんとしては、こんなもので大丈夫なのかと思うくらい軽い。
さて、使い勝手はどうなのか。
ネットでは iPod をはるかに凌駕すると言われる音質は、実際のところどうなのか。
ちょっと使ってみてレポートします。
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CDからのデータの取り込みとファイルのエンコード用に CDex、ファイル再生には foobar2000 という、いずれもフリーソフトをインストール&日本語化して、PC上のファイル操作までは難なくクリアした。
前回書いたとおり、これらのフリーソフトの良い点は、とにかく動作が軽いところ、そして、PCオーディオをたくきよしみつ流に実践していくならば最も重要なのは、直接 flacファイルでリッピングできるところだ。
(その後、結果的には、自分は flac ではなくて無圧縮の wav で保存していくことにした。最近の外付けHDDの価格を鑑みるに、圧縮しなくても十分イケると判断したので。)
ただし、デメリットもないではない。
iTunes や WMP なら、CDのデータを自動取得する際にジャケットの画像まで取り込んでくれるが、CDexはそこまではしてくれない。
アルバムタイトルや曲名は、ネット上のフリーデータベースから、相当にレアだと思われる作品でも予想以上にガンガン取得してくれる(ブートレグでもOKなのもあった)んだけど、これでジャケットのサムネイルも表示してくれればなあっていう気持ちはどうしてもあって、それがちょっと残念。
でもまあ、なんせPCオーディオなんだから常に目の前にPCがあるわけで、ジャケットを確認したくなったらすぐにネットで検索すればいいかと割り切ってしまえば、この問題はまあよしとする。
それよりも動きが軽快な事のほうがよほど大事だ。
ついでに言うと、CD本体が手元にないということは、作曲者やミュージシャン等のクレジット関係もすぐには確認できないことが大きな問題点として残る。
しかし、これに関しても、たいていはネット検索で日常的にはほとんど問題はない。
正直、このあたりがPCオーディオを始めるにあたって最も抵抗を感じていたところだったし、実際それは不満な要素として確かに残るのだけれども、すっかりPC再生が軌道に乗った現時点においては、やはり便利さのほうがかなり上回ると言う他ない。
要するにこれにて【1】と【2】はクリア。
さて、難しいのはここから。
前回の【3】および【4】。foobar2000 で再生した音声信号を、どうやって外へ送り出し(【3】)、どのような経路でアナログアンプへ受け渡すのか(【4】)。
オプションが多い上に、ここからがいよいよ初めての領域であって、とにかく最初は右も左もわからない。
勉強の結果、結局この【3】と【4】は、トータルで同時に考えて決めなければいけないということがわかってきた。
このへんがPCオーディオに馴染みのない人にはいちばんわかりにくい部分だと思うので、自分が理解した範囲内で解説してみます。
基本的には、PCとアナログアンプを仲介するのは、オーディオ・インターフェイスということになるのだけれども、どうもこれが曲者であって、最初はとにかくどれを選べばいいのかまったくわからない。
というのも、オーディオ・インターフェイスっていうのは、そもそもがオーディオ用に設計されているわけじゃなくて、単にアナログ信号をPCで扱えるようにするためのチープな感じのデバイスが多く、そうでなければ、DTM(最近はDAWっていうのか)用で、音楽を聴くと言うよりは作る側の、つまりマイクやギターやMIDI信号をそのままつっこめたりするようなやたらと多機能なものだったりする。
ONKYO のオーディオ・インターフェイスというのがだいぶハバをきかせているようで、これならオーディオメーカーのものだし、なんとなくよさそうな気もするけども、ほんとにそうか。
なんか調べてても、PCから音楽を再生するためと言うよりは、レコードやカセットテープのようなアナログ音源をデジタルデータ化するために使うことをまずは想定して作られているような雰囲気だ。
デジタル→アナログの変換は、音質に関わる重要なプロセスであるはず。
こんなお手軽な感じのデバイスに、そんな大事な仕事させといていいのか……。
……いけないらしい。
音質にこだわるならば、やっぱり安っちいオーディオ・インターフェイスなぞにD/A変換させてはいけない。
正しい経路は、PC → インターフェイス → (デジタルアウト) → D/A コンバータ → アンプ ということらしい。
ということは、まず、オーディオインターフェイスは、デジタル出力を備えたものでなければならない。
これは調べてみると比較的ハードルの低い条件なのだけれども、実はもう1つ重要な条件があった。
ASIO対応、である。
また何やらよくわからないものが出てきた。
ASIO とは……?
PCは、どんなPCでも音は出るわけで、別にPCでオーディオやるつもりない人でも多様な音声データを扱わなければならないから、当然ながらもともと音声を再生するシステムが備わっている。
例えば windows XP には「カーネルミキサー」という、どちらかというとフライドチキンか何かを製造しそうな名前のものが組み込まれていて、あらゆる音声データはこれを通過する仕組みになっている。らしい。
しかし、当然ながらこのカーネルミキサーは、いかなる音声データでもとりあえず再生できるということがまずは重要なわけで、音楽を高品質で再生するようなクオリティには設計されておらず、むしろ「とにかく音が出りゃいいや」というレベルのものでしかない。
従って、オーディオ用の音声信号をPC外部に送り出すには、何とかしてこのカーネルミキサーを迂回しなければならないらしいのだ。
それを可能にするのが、ASIO(アジオ)なるオーディオデバイスのドライバ、らしい。
そこまではわかったのだけれども、ここで行き詰まった。
ASIOを使うには、ASIO対応のオーディオ・インターフェイスが必要なのだけれども、そんな都合のいいモデルが見つからないのだ。
デジタル出力端子があり、なおかつASIO対応で手頃な値段のもの……。
そういうモデルはなぜか既に生産終了の古いものばかり。
うーん、これはおかしい。
PCでオーディオを鳴らすくらいのことがもはやそれほどマニアックな行動であるはずがない。
そのための製品がこんなに見つからないのは変じゃないか?
おれ、何か間違ってないか???
……間違ってました。
なんとかしてASIOを使わなければならないのは、windows XP 時代の話。
よくよく調べてみたら、vista以降は、wasapi なるドライバが windows にも標準装備されていて、これを用いればASIOと同等かそれ以上の効果がある、とのこと。
自室でオーディオ用に使うPCは、前の家では家族共用にしていた東芝のdyanabookで、OSは vista だ。
ソフトが wasapi に対応している必要はあるが、foobar2000 は当然のごとく対応済み。
foobar2000の設定で、ドライバにwasapiを指定して、はいおしまい。
何も問題なかったのだ。
これで1週間くらい悩んだのに。
さて、仕切り直し。
ん? そんじゃあどうすりゃいいんだ?
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そういうわけで、スピーカーはS-180Aでいくことに決めた。
ちょっと補足すると、まずはサイズのデカさが心配だったのでとりあえず自室に運び込んで置いてみたところ、なんとか収まりそうだということになって、で、いったん置いたらもう動かすのが面倒になったというのもある。
て言うか、この時点ではもうすっかり楽しくなってしまってて、とにかく早く先を急ぎたい。
さて、そういうわけで次はアンプなんだけれども、PCオーディオ初心者の自分にとっては、ここからがいよいよ難しい。
まずは、パソコンからアンプにどのような経路で接続されるべきなのかがよくわからない。
それがわからないから、アンプも何の制約もなしに普通に選べるのかどうかがはっきりしない。
はっきりしないから勉強するしかない。
その勉強がまた楽しかったりもするんだけども。
たくきよしみつ「大人のための新オーディオ鑑賞術」と、その後は主にネット検索で勉強して、比較的短期間に自分なりにある程度の知識を得た。
そして、アンプを選ぶ前に解決していかなければならない問題は、おおよそ以下の通りであることがわかってきた。
【1】まずはPC上に音楽データをいかに取り込むか。(そのくらいのことはやったことあったわけだけれども、今後PCオーディオを前提としてデータをストックしていくためには、いかなる方法で取り込むのがベストなのか。)
【2】次に、PC上に取り込んだ音楽データは、どうやって再生するのがよいのか。
【3】そして、PC上で再生した音声信号を、いかにPC外部へ送り出すのか。
【4】さらに、PCから送り出された信号はデジタル信号であるはずだが、それをどのようにオーディオ機器へ受け渡すのか。または、どの段階で、どの機器を用いてアナログ信号に変換すればよいのか。
最近は、デジタル信号をそのまま入力して処理する「デジタル・アンプ」なるものもあるらしい。
しかし、想定しているのは、(いや、夢想していると言うべきか)、ビンテージ系の、古くて感じのいいデザインの、出来れば昔憧れていたような、かつてのアナログの高級機。だといいな。
そう、欲望は当初の目論見からどんどん膨れ上がっているのだ。
従って、上記4点をクリアしなければ、アナログの音声信号をアンプで受け取ることはできない。
もともと、機械に弱い。
電気電子系には特に弱い。
だから、理論はあんまりわからない。
けれども、要するにどうすればいいかはだんだんわかってきた。
勉強していると、新しい世界が開けてくるようで、とても楽しい。
まず【1】と【2】の問題について。
これはたくきよしみつの本を読み終えた時点でほぼ正解が見えていた。
音楽を配信で買う、ということは想定していない。
今持っているCDをとにかく全部データにしてPCに取り込んで、CDを物理的に操作せずして所有する全てのCDを聴けるようにする、というのが今回のプロジェクトの趣旨だ。
これからも買うのはCDで買う。
だから、PCへの取り込みは、単純にCDをリッピングする作業だけを想定すればよい。
CDからのデータの取り込みと再生は、Windows Media Player でも出来る。
Winamp というフリーソフトもあって、それも前に試してみたことがある。
iTunes でももちろん出来る。息子が iPod touch を使っているので、インストール済みだ。
しかし、たくきよしみつによると、これらのメジャーなソフトは、余計な機能が多すぎて鬱陶しいと言う。
何してんのか知らないけど頻繁にネットにアクセスしたりするし、動作も重い。
確かにそう思う。
音楽を取り込み、再生するだけなら、もっとサクサク快適に動いてくれないとストレスが溜まる。
結論だけ言うと、CDのリッピングには CDex、再生には foobar2000 というフリーソフトをたくきよしみつは推奨している。
理由は、余計な機能がないので軽くて動作が速いから。そして、いろいろカスタマイズも出来るから。
早速ダウンロードして試用。
よし。OK。これなら使えそうだ。
決定。
【1】と【2】についてはこの2つでいく。
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息子の部屋に置いたJ213PRO は、十分なほどによく鳴ったのだけれども、同時に限界も感じた。
やっぱりこのサイズのスピーカーは、このサイズなりにしか鳴らない。
以前、師匠のところで、小型ながらとんでもなく鳴るフルレンジ1発のスピーカーに感動したことがある。
とにかくフルレンジだから音像がばっちり決まる。
それでいて低域もちゃんと出ている。
その印象が強烈で、小型のスピーカーを置くならあんな感じに鳴らしたいというのが、漠然としたイメージとしてあった。
しかし、それはやはり1本ウン十万のスピーカーなのであって、いくらヤフオクで中古良品を物色したところで、想定している2~3万程度の予算でそんな音が得られるわけはないのだ。
当たり前だけど。
その当たり前のことに、息子のオーディオを組んでみてあらためて気づいた。
て言うか、2~3万では息子オーディオの音さえ超えられ可能性も高い。
ヤフオクの相場を観察するにつれ、ますますそう思えてくる。
そう。なんのことはない。
どんどん欲深くなっているだけだ。
どうせベッドサイドオーディオなんだからそこそこ鳴れば十分、って最初は思ってたはずなのに、どんどん求める水準が上がってきている。
うーむ。
それだったらいっそ…………、アレか?
……そうだ、アレがある。
実家にはまだアレが眠っているではないか……。
そのサイズゆえに、当初は思ってもいなかったアリモノ。
中3のとき、息子オーディオに使った A-819 と同時に買い与えられたあいつ。
あれを置いちゃえばいいじゃないか……。
ネットで改めてサイズをチェック。
調べてみると、意外なことにあいつも「ブックシェルフ型」。
ただし大型の。
大型のブックシェルフって、語義矛盾じゃないのかね。
でも、置けそうだ。
自室の狭小スペースにでも、なんとかおさまりそうだ。
中3から高校卒業まで鳴らしまくり、大学に入って上京するときには大きさゆえに連れて行くのを断念。
卒業して実家に戻ってから少しは使ったんだったかどうだったか、その辺の記憶がなぜか全くないのだけれども、使ったとしてもわずかな期間だと思う。
使ってなかったとしたら、25年以上鳴らしていないことになる。
鳴るかな。
腐ってないかな。
とりあえず持ってきてみよう。
押し入れにずっと入れてあるから、傷やホコリからは守られているはず。
……で、持ってきました。
当時のベストセラーモデルで、一応銘機と呼ばれている。
ややドンシャリだが、明るくパワフルな鳴りのスピーカーで、状態の悪いものでも、オークションではそれなりの値がつく。
中学生なりに、いろんなオーディオ雑誌のレビューやショップの店員の話を参考にして相性を考え、A-819と組み合わせた。
ウーハーのエッジがウレタン製なので、それはさすがに劣化してボロボロ。
ご覧の通り形は残っているけれども、触ると崩れてきそう。
しかーし。
それ以外は、想像以上にきれいで、カドもぶつけてないし、目立つ傷も全くなし。
ぴっかぴかじゃん!
こんなにきれいなS-180Aってそうそうないんじゃないの??
これはイケるかもしれん、と急に期待が高まった。
いや、もう大丈夫に違いない。
アンプがないから音出してチェックができないけど、鳴るに違いない。
息子の部屋にでも持ってってつないでみりゃいいんだけど、面倒だ。
もう音は出ると決めた。
そして、こいつで行くと決めた。
だってこんなにきれいなんだから、使わなきゃもったいないじゃん。
ウーハーのエッジは、ネットであれこれ調べた結果、自分でなんとか補修できそうだということもわかった。
DIY用に部材を販売しているショップもある。
鳴らなかったら自分で直す!
……かくして、ほんの簡易オーディオのつもりが、どんどん大げさになってきた。
その代わり、スピーカーに金を費やさずに済むことにもなった。
その分を、残るアンプにつぎ込める。
ますます楽しくなってきた。
さあ、次はアンプだ。
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そういうわけで、まずは先に息子の部屋に簡易オーディオを組んでみることにした。
息子は大して音楽を聴くわけではない。
聴くときは iPod で聴いている。
アニメの主題歌とかそういうの。
最近ちょっと聴く頻度が高くなってきた様子。
いずれは部屋にオーディオがほしいと言うかもしれない。
まだ息子の方からの要求があったわけではないけれども、ほしいかと聞くとほしいと言う。
よし、それなら置いてやろう。
親バカでもあるかもしれない。確かに。
でも今回のは、自室のオーディオを組む前のリハーサルと言うか、実験と言うか、そういう意味合いが強い。
このくらいのサイズのスピーカーの鳴り具合を、まずは息子の部屋で試してみて、イメージをふくらませたい。
それに、iPod がそのままドッキングしたりするいまどきのミニ・オーディオ・コンポみたいなのを息子がほしいとか言い出す前に、アリモノで置いてしまえば、新たに買い与えずに済むだろうという計算もある。
で、置いてみました。
こんな感じ。
スピーカーは、前回ふれたJBLのミニモニター J213PRO。
学生時代に買って、また地元に戻ってからは、ほとんど鳴らすことなく格納されていた。
アンプはオンキョーのA-819 という30年前のモデル。
自分が中3のときに親に買い与えられたもので、学生時代も東京に持って行って使っていて、その後はずっと実家の押入れに眠っていたのをまた掘り出してきた。
よく中3にこんなの買ってくれたな、しかし。
当時は羽振りが良かったんだろう。
たぶん15年くらいは電源入れてない。
動くか……。
……動いた。
インジケーターのランプが何個か切れてるけど、大丈夫。
セレクターの接触が悪く、最初は右チャンネルの音が出なかったが、ガチャガチャやってたら出るようになった。
さすがにガリは多少残っているが、使用上支障ない。
スピーカーも問題なく鳴る。
こいつはエッジが布製なので、劣化にも強い。
よっしゃ。
いざ組めてみると、もったいないくらいにいいセットではないか。
息子にやらなくても、これ、自分用にしときゃいいんじゃないのか……。
A-819 は、日本のアナログオーディオ全盛期の製品であって、たくきよしみつも、ぼくのオーディオの師匠もおなじことを言ってるのだけれども、とにかくこの頃のオーディオは「真面目に」作ってある。
虚仮威しのデザインや機能で誤魔化すことなく、この価格設定でどこまでクオリティの高い製品を提供できるかということに各メーカーがひたすら真面目に取り組み、しのぎを削っていた時代だ。
「トランジスタやなんかのパーツも、この時代のものは質が高い」と師匠は言っていた。
今時の同価格帯のアンプと比べても、ズシリと重いはず。
アンプの前に転がしてあるのは、SONY の 8000円くらいの安物ディスクマン。
ステレオミニジャックをA-819の AUX につないであって、息子はそれにこのディスクマンか iPod をつないで音を出す。
ご覧のとおり、見た目はダサい。
アンプといっしょについでに発掘してきた、やはり30年物の SONY のチューナー(アンプの上に積んであるやつ)のデザインがこれまた中途半端に古くて、とてもダサい。
でも、この1円も使わずに(厳密には、スピーカーケーブルとチューナーのフィーダーアンテナ各数百円は使いました)、アリモノだけで組んだセットで、中1にはもったいないほどの音がまだまだ十分に鳴った。
やはり J213PRO はとてもまとまりのいい素直な鳴りのスピーカーだ。
パワー感が持ち味のA-819とは相性もいいのかもしれない。
中域がクリアに、のびのびと押し出されてくる感じは、とても好感が持てる。
ハイの鳴りも実にきれい。
最近の、量販店とかによく置いてある、5万円くらいの、デザインは小奇麗だけどいかにも手抜きみたいな作りのデジタルオーディオなんかよりは、格段にいい音がするはずだ。当たり前だけど。
これで iPod も CD も聴けるんだから、いいじゃないか。
A819はヤフオクでも1.5万円くらいの相場。スピーカーも2万円くらい出せばこのレベルのものは買えると思う。
5万円出すなら、どう考えても中古でずっといいものが揃うよな……。
惜しむらくは、この良さを息子がまるで理解していないと思われることだけれども、まあいずれわかってくれるかもと期待しておこう。
もっとかっこいい新しいやつがほしい、とか言うなよ、息子よ。
よし、いける。
80年代オーディオで、デジタルファイルもちゃんと鳴る。
いよいよ次は自分の部屋だ。
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