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2013年11月

2013年11月 3日 (日)

初期山口百恵の衝撃

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懐メロは誰でも好きだけれども、自分はどうも平均以上に昭和歌謡への執着が強いのではないかという気がなんとなく以前からしていた。

 

特に7374年くらい、昭和で言うところの48年~49年あたりがむずむずする。

この時期のヒット曲は、なぜかどれも自分の中のわりかし深い部分に共鳴するものがある。

 

思いつくままにググった結果を列挙してみます。自分的に印象の強いもののみなので偏ってますが。

年・月はレコードの発売日。

 

1973

2月 天使も夢みる/桜田淳子

4月 赤い風船/浅田美代子

   危険なふたり/沢田研二

5月 天使の初恋/桜田淳子

   情熱の嵐/西城秀樹

6月 裸のビーナス/郷ひろみ

7月 わたしの彼は左きき/麻丘めぐみ

   草原の輝き/アグネス・チャン

8月 わたしの青い鳥/桜田淳子

   個人授業/フィンガー5

9月 青い果実/山口百恵

   ちぎれた愛/西城秀樹

11月 禁じられた遊び/山口百恵

   花物語/桜田淳子

12月 恋のダイヤル6700/フィンガー5

   愛の十字架/西城秀樹

 

1974

2月 三色すみれ/桜田淳子

   薔薇の鎖/西城秀樹

3月 春風のいたずら/山口百恵

   学園天国/フィンガー5

   花とみつばち/郷ひろみ

4月 ひまわり娘/伊藤咲子

5月 黄色いリボン/桜田淳子

   激しい恋/西城秀樹

6月 ひとなつの経験/山口百恵

   恋のアメリカン・フットボール/フィンガー5

8月 花占い/桜田淳子

   傷だらけのローラ/西城秀樹

9月 ちっぽけな感傷/山口百恵

   恋の大予言/フィンガー5

   よろしく哀愁/郷ひろみ

11月 涙と友情/西城秀樹

12月 冬の色/山口百恵

   はじめての出来事/桜田淳子

 

7374年というのは、ぼくが6~7歳の時期であって、たぶんテレビで歌謡番組なんかを見始めた頃なのだろうけれども、印象が深いのはそれだけが理由ではない気がする。

 

なんちゅうか、自分の場合、この時期のアイドルが性衝動の発現みたいなものの触媒になっている()、とか、なんかそういうリビドー的にむずむずしたものがあるんだと思う。

フロイトで言う何とか期とか、そういうことはよく知りませんけども。

ただの印象ですけども。

 

これまで自分の意識の中では、この時期のアイドルとしては、新御三家の中では西城秀樹、中3トリオの中では桜田淳子が好きだった、という記憶だった。

実際、初めて買ってもらったレコードは秀樹だったし、秀樹に関してはその後もCD で聴き直したりして、頻繁に確認してきた。

桜田淳子もまあ同様で、当時の楽曲はだいたい把握している。

 

しかし、山口百恵は死角だった。

 

世間一般では山口百恵っていうとだいたい76年の「横須賀ストーリー」の頃以降、阿木燿子&宇崎竜童なんかの時代がフィーチャーされるけれども、その時期にはほとんど魅力を感じないので、「自分は昔から桜田淳子派であって、山口百恵は特に好きではなかった」という意識でずっといた。

歌謡曲のオムニバスなんかで、「青い果実」や「ひと夏の経験」は聴いていたし、この2曲は偶然耳にする機会なんかもわりとある気がするので、やっぱり山口百恵は初期が圧倒的にいいよな、っていう認識は常にあったんだけれども、それ以外の初期の曲は、これまでほぼノーチェックだったらしい。

 

それで今回、何の気なしにこの「GOLDENBEST/PLAYBACK MOMOE part2」というベスト盤を聴いてみて、たいへんな衝撃を受けた。

 

具体的には、「禁じられた遊び」「春風のいたずら」「ちっぽけな感傷」「冬の色」あたり。

この辺は、ラジオでかかったり、懐メロ番組で取り上げられたりすることもほとんどないんじゃないかと思うので、もしかすると当時以来、つまりほぼ40年くらい聴いていなかったかもしれない。

 

タイトルも完全に忘れてて、こんな曲あったかなって感じで、聴くときもスキップしようかなって思ったくらいなんだけども、ヘッドフォンから流れてきた瞬間に、なんかむずむずした感情が一気にフラッシュバックしてきて、全身に電流が走った。

 

そうだ、当時、おれは山口百恵がいちばん好きだった。

山口百恵にいちばんむずむずしていた()

そうに違いない。

 

実際、今聴いても、よい。すごくよい。

「山口百恵は菩薩である」という本があったのを思い出した。読んでないけど。

おれもそう思う!って思った()

ノスタルジーの影響も大きいかもしれんが。

 

特に歌が上手いわけではない。やっぱ桜田淳子のが上手い。

歌詞がえらく大胆だけれども、それがいいわけでもない。

いや、こういう大胆な詞にもかかわらず、一切下品にならない特異なキャラクターこそが菩薩たる所以か。

 

なんか、不可侵の領域にいる、世俗の下衆とは無縁の、完璧に純粋無垢のような、それでいて大人の事情も何もかも心得ているかのような、たった1617かそこらのこの美少女は一体何者なのか、と。

 

おっさんからするともはや目映いばかりのこの若い無垢な瑞々しさをこれでもかと発散しながら、同時にまた、世の中のダークな部分も全て飲み込んだかのような気怠い絶望感も垣間見せる。

この純粋とニヒリズムの共存、この矛盾の超克こそが、デビュー後2~3年くらいの山口百恵のすごみだろう。

 

菩薩っていうのは、まさに言い得て妙だと思える。読んでないけど。

 

もしかして、自分の恋愛観の根っこの根っこみたいなところにも関係してるんじゃないか、とか、そんなこと考えながら聴いてたら、寝られなくなった。

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