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2007年2月 6日 (火)

『バカの壁』養老孟司 を読む

今頃読みました。

この本が出版される以前に養老孟司の著作は何冊か読んでいて、たいへん感銘を受けた。
ただ、いずれもそんなに気楽にすらすら読める文章ではなくて、ちょっと気合いを入れなければ読む気にならないようなタイプの本だ。
酔っぱらっていては読めない。
養老孟司は理系の人なのに文章もとても上手だけれども、本来、この人の書くものは、どちらかと言うと難解な部類に入ると思う。
とても売れるような本を書く人ではないと思っていた。

ところが、そういう人の本が、何百万部も売れているという。
それはまたどうしたことかと思ったら、どうもこの本は、書き下ろしならぬ語り下ろしであって、本人がしゃべった内容を編集者がまとめたものとのこと。
なるほど、それでちょっと読みやすくなっているのかもしれない。

しかし、それにしても、だ。
養老孟司という人は、そもそも、万人受けするようなキャラではない。
顔つきからして底意地が悪そうだけれども、以前、テレビでしゃべっているのをちらっと見かけたら、やっぱり曲者っちゅうか、あー言えばこー言うっちゅうか、一筋縄ではいかんっちゅうか、とにかく毒の強い人だと見受けられる。
話し方も、頑固そうでおっかなそうだ。
あんな人が親父だったら嫌だろうと思う。
歴史的ベストセラーというようなタイプにはとても思えない。

ベストセラーというのは、「売れている」という事実だけでさらに売れるものであって、いったん勢いがついたら、その勢いが相乗的に加速していく。らしい。
おそらくは、この『バカの壁』というタイトルがたいへんにキャッチーで、うまい具合に誤解・曲解され、「バカには何言っても無駄よ」的な、サラリーマンが喜ぶようなお安い人生訓か何かと勘違いされたんじゃないか。
まとめた編集者も、相当に中身を薄めたりとかして、本来の養老孟司の意図とは違うものになってるんじゃないか。

……とまあ、世間の様子を見ながら、おおよそ以上のように考えておったわけです。

で、読んでみたら、あらまあ、普通におもしろいではないですか。
確かに、本人自身が「書いた」文章に比べると格段に読みやすいけれども、かと言って品質が悪いとも思えない。
いいことばかり簡潔に書いてある。
て言うか、いいことしか書いてない。
手軽に読む新書として、良書だと思う。

こんな本が何百万部も売れたんだったら、世の中もっとよくなっててもよさそうなもんだと思うけれども、まるでそんな様子もないようだから、みんな買っただけで読んでないのかもしれない。

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コメント

私も読んだけど本を捨てちゃった。養老猛は好きなんだけど。この本が気に入らなかったのだと思う。でもなにがイヤだったのか、何が書いてあったのかは思い出せない。同じような路線の本だけど、茂木健一郎の「ひらめき脳」はとてもよかった。

投稿: きょうたん | 2007年2月 7日 (水) 06時32分

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